2012年2月3日金曜日

にぎやかに新年会開催

「ともに語らい、絆を強めよう」。福島信陵会今年の新年会は2月1日、厳しい寒波もものかわ、142人が福島駅西口のウェディングエルティに集い、にぎやかに開催されました。大2回の先輩から大56回の青年まで一堂に会しての会場は熱気に包まれました。
新年会は加藤兼義副会長(短3)の開会の言葉で幕をあけました。永倉禮司会長(大15)が「今年は経済学部・経済経営学類創立90周年の年。いまこそ同窓生の絆を強めましょう」とあいさつ、同窓生の結束を呼びかけました。
来賓の入戸野修福島大学学長が、入学志願者が増えたことや、立教大学との連携による東京サテライト教室開設など英知を結集しての取り組みを紹介。得意のマジックを披露して締めくくると万雷の拍手がわきおこりました。真田哲也経済経営学類長、平子健信陵同窓会長(大9)も挨拶にたちました。このほか、清水修二副学長、斎藤光男理事(大12)、菊池善哉仙台信陵会会長(大10)、大橋健二郡山信陵会会長(大21)、佐藤明会津支部支部長(大23)が来賓出席しました。
斎藤理事の発声で乾杯、会員たちは近況を語り合いながらなごやかに懇親しました。東邦銀行の皆さんのTOHOカルテットが弦楽四重奏によるクラシックの名曲で花を添えました。最後は学生歌「今日の世紀に」を合唱、「今こそ歌おう 青春の歌を」と往年の学生時代に戻って声を張り上げ、一同、今年1年の健勝を誓い合いました。
  チェルノブイリから学ぶ
新年会に先立って講演会が開かれ、清水修二福島大学理事・副学長が「チェルノブイリから学んだこと」と題して講演しました。研究者、自治体関係者、マスコミなどが訪問団を結成、25年前に原発事故により深刻な放射能汚染が拡大した現地を調査した結果を清水副学長は具体的なデータを示しながら報告しました。
私たちが住む福島県は東京電力福島第一原子力発電所の事故により、浜通りから中通りまで広い範囲で放射能汚染が広がっています。ふるさとをどう再生していくのか、除染や放射性物質の仮置き場、中間貯蔵施設など多くの課題が横たわっています。
清水副学長は、チェルノブイリと日本の国家としての違い「社会主義・中央集権」、「資本主義・地方自治」をふまえながら、「福島でこれから何をすべきか」として、詳細な汚染地図の作成(居住、耕作の可能性)、長期的な汚染予想図の作成(除染コストと効果の比較考量)、継続的な学術交流(ベラルーシ・ウクライナの大学・研究機関との交流協定を足がかりに)、資料の収集・整理(資料館を福島に)という課題をあげました。
もっとスピーディな対応を
 25年が過ぎても、なお食料の放射線量計測が続けられ、住民が去って姿を消した集落もあるチェルノブイリ。私たちの「福島」を元通りにするために息の長い取り組みが重要です。それにしても国の対応をもっとスピーディにしてもらいたいと多くの人々が思っているのではないでしょうか。
これから除染など本格的な取り組みが始まります。母校福島大学は真正面から、この災害に立ち向かおうとしております。同窓生一同、大いに応援していこうではありませんか。
(2012年2月2日・広報 菅野記)

TOHOカルテットの皆さん
左端 同窓生の大橋 哲氏(大38)
学生歌「今日の世紀に」斉唱
指揮は尾形克彦氏(大22)